ちびトライ

6月5日土曜日、子犬が生まれて3日経った。
8頭の子犬たちはそれぞれ個人差が出始めた。
お乳を吸うのが上手い子たちは徐々に体重が増え始めた。
これはちょっと安心できる。
しかし、7番目に生まれた女の子と8番目のちびトライの男の子
この2頭はかなり危うい。
どちらもお乳の吸いが悪く、体重が増えない。
女の子の方は、血便が出てしまい、注射を1本打たなければならなかった。
しかし、どちらかというと私が心配なのはちびトライの方。
呼吸するのも、ミルクを飲むのもなんだかゆっくりゆっくり・・・。
でも血色は悪くないので、様子を見ながら足し乳していた。

幸い女の子は注射が効いたようで、
状態は落ち着いた。
しかしお昼過ぎ、ちびトライがなんだか身体がちょっと冷たい感じ。
これはやばいと思い、すぐ先生に連絡をとり病院へ駆け込んだ。
今回、子犬のことに関しては、「しばらく様子を見る」ことは
しないことにしている。先生にはご迷惑かもしれないのだが
気になることはすぐ連絡してアドバイスをいただいている。
ついさっきまで大丈夫でも1時間後には大丈夫じゃないことがあるのが子犬だから。
前回の出産の時にそれが身にしみていたから。

ちびトライを診察する先生の表情もあまり思わしくない。
とにかく体温を上げてやらなければいけないので
先生にヒーターをお借りし、カイロを敷くことにした。
注射器でミルクをやると飲むのだが、
お腹はふくらんだまま、ちゃんと消化されて無い様子。
消化を助けるための注射を打ってもらい、帰宅した。

しかし・・・・
帰宅して1時間くらい経った頃、
ヒーターとカイロで暖かいベットで
ちびトライは冷たくなっていた。

また、大切な命を1つ失ってしまった。
今回こそは、何としても全員無事育てようと
心に誓っていたのに。
そして、そのために一生懸命努力しているつもりだった。
でも私はまたしても力不足だった。
それまでピンピンに張り詰めていた緊張の糸が
一瞬切れた気がした。
しかしまだ、自分の手助けを必要とする命が
7頭もいるのだ。ここで悲しみに暮れている暇は無い。
とにかくそう自分に言い聞かせこの場を乗り切るしかないと思った。

 

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